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2015-12-01 13:36:00

今朝の「朝日新聞」記事です。

森の遊学舎/こめらの森・南会津も加盟している
311受入全国協議会の活動と保養キャンプの現状です。

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「福島っ子の保養キャンプ、先細り 事故から5年、寄付減り活動中止も」
朝日新聞(全国版) 2015年12月1日 朝刊
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12094393.html…

東京電力福島第一原発の事故後、
放射能に対する不安を抱える福島の親子にリフレッシュしてもらおうと、
全国の市民団体が、
自然体験と地域交流を取 り入れた保養キャンプを開いてきた。

しかし、時が経つにつれ、資金難や人材不足で活動をやめる団体も出てきている。
市民団体でつくる全国組織は、 国や福島県に
助成を求めていくことにした。

 

 保養キャンプは主に夏休みや冬休みに数日から1週間程度、
家族や子どもたちを受け入れる。
活動内容は、地元の子どもとの交流や海や山での遊びなどさまざま。
参加費も主催者によって異なる。

 東京都西多摩地域の市民グループは今年8月、
プールや川遊びなどの4日間のキャンプを催し、
福島県伊達市の小学生ら約20人を受け入れた。

 菅野美成子さん(43)は夫と子ども3人の家族5人で参加した。

「普段は子どもが外に遊びに行くと、
何を触ってきたんだろうとつい気になってし まう。
保養キャンプではのびのび遊ばせられる」と話す。

 保養キャンプに関する情報発信や相談活動をしている
「311受入全国協議会」(事務局・甲府市)には、
現在60団体が加入する。

どれだけ保養 キャンプが開かれているかは正確には把握していないが、
共同代表で東京経済大准教授の早尾貴紀さんは

「案内を見かけたりチラシを預かったりする団 体も含める
と、300近くになるのではないか」と話す。

 だが、事故から5年近くたち、活動を続けることが難しくなっている。
寄付金やボランティアの人材が集まりにくくなっているためだ。

 山形県の「やまがた絆の架け橋ネットワーク」は2年前から、
サクランボ狩りや雪遊びの日帰りキャンプを
千円前後の参加費で催してきた。

25~45人の定員に対し、常に5家族ほどキャンセル待ちがあったが、
資金不足のため、今年3月を最後に開いていない。

早坂信一事務局長は「今 後、福島へ帰る人が増えていけば
保養キャンプへのニーズはさらに高くなるので、なんとか再開したい」
と話す。

 福井県鯖江市の「テラねっと福井」は震災直後から毎年1回、
20組ほどの親子を1週間受け入れている。
当初は運転手付きの大型バスを借りていたが、
今夏は福祉法人から無償でバスを借り、
ボランティアスタッフが運転した。

住職で代表の佐々本尚さん(41)は
「お金がないのをボランティアの 思いでカバーしている」と言う。

 全国協議会は今後、キャンプの開催状況を調査し、
国や福島県に支援の拡大を求めていく。

早尾共同代表は「受け入れ団体も息切れし始めている。
どう続けるか考える時がきている」と話す。

■相談会、多くの家族が来場 「親として出来ることしたい」

 キャンプ参加を希望する人は相変わらず多い。
全国協議会は福島県内を中心に相談会を30回近く開いてきた。
多い時は300人ほどが来場するとい う。

 11月上旬には福島県相馬市と郡山市で相談会を開いた。
北海道や福井県などの21団体が参加し、
あわせて123家族240人が来場した。

 郡山市の相談会に来た福島市の女性(40)には
小学2年と中学2年の子どもがいる。
3年続けて夏休みに関東地方のキャンプに参加させたが、
「資金難で今年で終わる」と告げられたという。

 新たな受け入れ先を探そうと相談会に来たが、
参加団体は昨年同時期の会よりも10団体以上減っていた。

「放射能の影響は専門家でも意見が違うか らよく
分からないけれども、親としてできることをしてあげたい」と話した。

 福島県が公表している「放射能測定マップ」によると、
空間の放射線量を測定しているモニタリングポストでの数値は、
全国的には0・05マイクロ シーベルト時前後だ。

福島第一原発から60キロほど離れた福島市やその周辺では、
同じレベルの地点もあれば、6倍近い地点もある。

 チェルノブイリ原発事故後のウクライナを
取材した経験があるジャーナリストでネット放送局「OurPlanet―TV」代表の白石草さんは、
「ウクライナでは、災害などで厳しい環境に置かれた子どもを安心できる場所で保養させるという国家政策をとっている。子どもたちにとっては、健康 面だけでなく、他の地域の人が温かく受け入れてくれたという経験も大切だ」と話している。

 (山田理恵)

■「全国協議会」相談受け付け

 「311受入全国協議会」は保養キャンプに参加したい人や
福島から移住したい人の相談を受けている。
事務局の電話は070・6615・2989。
電子メールはinfo@311ukeire.net。

保養のための情報誌を発行する団体「リフレッシュサポート」は
情報誌を送付し、相談も受けている。
電子メールはinfo.re.sup@gmail.com。